Dell製PCにおける回復イメージのダウンロードからOSを工場出荷時に復元する方法
本投稿は,Dell製PCに対し,手元に購入時/事前に作成したリカバリーディスクが無い状態でも,工場出荷時に復元する方法の備忘録です.HDD/SSD内の回復用パーティションから復元できない場合にも,可能な手法です.
本投稿の内容は,Dell公式によるサポート技術文書「Dellオペレーティング システムの回復イメージをダウンロードして使用する方法」の内容と多くの部分で重複しています[1].
必要なもの
- Dell製PCのサービスタグ
- 16GB以上の容量がある空のUSBメモリ
- 回復イメージを作成するツール「Dell OS Recovery Tool」
- 後述1章にて入手する
- 「Dell OS Recovery Tool」をインストールする別PC
1. 回復イメージ作成ツールのダウンロード
DeLL公式による製品サポート「Microsoft Windowsを再インストールする」[3]より,Windows x64 OS向け、またはWindows ARM64 OS向けを選ぶことで,回復イメージ作成ソフト「Dell OS Recovery Tool」をダウンロードできる.
ダウンロードできたら,対象のDell製PCにインストールする.
2. 回復イメージの作成
1章でインストールした「Dell OS Recovery Tool」を,USBメモリを差した状態で起動する.
どのような回復イメージを作成するか条件を選択してゆくなかで,対象Dell製PCのサービスタグ入力を求められる.
差しているUSBメモリに回復イメージが作成し終わったら,「Dell OS Recovery Tool」は図1のような内容になり,以降の操作が簡便に示される.
3. 回復イメージを用いた工場出荷状態へのリカバリー
2章で作成した回復イメージ入りのUSBメモリを差した状態で,対象Dell製PCの電源を入れる.筆者が実際に扱ったPCはDell製のAlienwareであったため,電源を入れ,ALIENWAREのロゴが表示された時点でF12キーを押す.
修復またはリセットし工場出荷状態に戻すといった,リカバリーの仕方の選択などを行う.工場出荷状態に戻ったら,リカバリーされ工場出荷状態に戻ったWindowsのセットアップ作業になる.
リカバリーの過程で,対象Dell製PCのOSをインストールするドライブはクリーンされる.そのため,対象となるドライブは,某かのデータが記録されたままであったり,あるいはパーティションが壊れ既存のWindows OSが起動しない状態のままでも,支障はない.
4. 補足:Dell公式ソフト「My Alienware」の代替となる公式ソフト
筆者が実際に扱ったPCは,Alienwareware Aurora R11(2020.10/26購入)である.そしてDell公式ソフト「My Alienware」がプリインストールされていた.本ソフトは,PCに必要なAlienwareの各ドライバのアップデート確認や,ハードウェアの稼働状況の確認などを行う機能が備わっていた.
しかし,2024.5/6の時点では,Alienwareware Aurora R11のドライバダウンロードページを始め,公式からダウンロードできる場所を見つけられなかった.
これに対し,Dell公式ソフト「SupportAssist for Home PCs」[4]に,前述した機能と同じものが備わっていた(図2).
図2に示すように,「ホーム>システム全体のスキャン」から,前述と同一の機能を実行できる.図2中の②ににて,「システム全体のスキャン」ではなく隣に並ぶ「ソフトウェアのアップデート」などを選択すると,該当項目だけのスキャンもできる.
参考文献
- Dell Inc., オペレーティング システムの回復イメージをダウンロードして使用する方法, https://www.dell.com/support/kbdoc/ja-jp/000123667/, (参照 2024-5-12).
- Dell Inc., Dell 日本, https://www.dell.com/ja-jp, (参照 2024-5-12).
- Dell Inc., Microsoft Windowsを再インストールする, https://www.dell.com/support/home/ja-jp/drivers/osiso/recoverytool, (参照 2024-5-12).
- Dell Inc., SupportAssist for Home PCs, https://www.dell.com/ja-jp/lp/dt/support-assist-for-pcs, (参照 2024-5-12).