「Xbox Elite ワイヤレスコントローラー シリーズ2」のファームウェアをダウングレードする方法

 本投稿は,「Xbox Elite ワイヤレスコントローラー シリーズ2」のファームウェアをダウングレードする方法について記載したものである.
 また筆者は,背景として,コントローラとPCとをBluetoothで無線接続した状態での,背面ボタン入力が可能か試す目的で,ファームウェアのダウングレードを行った.結論として不可であったが,その詳細についても記載する.ファームウェアの更新前のバージョンは4.8.1908.0,更新後のバージョンは5.21.3242.0である.

 ファームフェアのダウングレード方法の手順を,以下に記載する.

  1. 「ファイル名を指定して実行」を起動する.起動方法は,デスクトップ画面にてCtrl+Rを押下する
  2. 「xboxaccessories:\\firmwareupdate?legacyDowngrade=true」と入力する
  3. Xboxアクセサリーが起動し,「ファームウェアを元に戻しますか?」と問われるため,「はい、ファームウェアを戻します」ボタンを押下し実行する

2. 無線接続時の背面ボタン入力に対する備忘録

 この第2章では,PCとのBluetoothを用いた無線接続時における背面ボタン入力の可否に対し,試した内容と,結果を記載する.無線接続には,Xbox ワイヤレス アダプターは用いず,筆者が使用しているPC(Dell製 Alienwareware Aurora R11)内蔵のモジュールを用いた.
 結論として,無線接続時には,背面ボタンを備えていない通常のXboxコントローラとしては使用できたが,背面パッドは機能しなかった.背面ボタンの機能をすべて発揮できるのは,「ファームウェアを更新し有線接続した状態」である(表1).

 更新前の条件で確認したことを説明する.
 有線接続の場合,背面ボタンにシフトキーこそ割り当てられるものの,シフトキー時の入力にキーボードのキーを割り当てるには,ファームウェアのアップデートが必須であった.コントローラ上のキーの範疇であれば,更新前でもシフトキー時の入力として割り当ては可能であった.
 さらに無線接続の場合は,デバイス認識名が「Xbox Elite Wireless Controller」となり,無線接続であっても背面ボタンの入力ができた.しかし,シフトキー時のキーボードのキーが割り当てられないことはもちろん,有線時に割り当てていた非シフトキー時のキーボードのキーに対しても反応しなくなっていた.つまり,無線接続でも背面ボタンは機能するが,コントローラ上のキーの範疇に限られる.

 更新後の条件で確認したことを説明する.
 有線接続の場合,背面ボタン入力はもちろん,非シフトキー時/シフトキー時の双方に対し,キーボード上のキーの割り当てが可能であった.背面ボタンの機能をすべて発揮できるのは,この条件のみであった.
 無線接続の場合,背面ボタンのあらゆる入力が不可であった.これは,デバイス認識名から考察すると,認識が「Xbox Wireless Controller」であり,そもそも背面ボタンを備えていないデバイスとして扱われているためだと考えられる.そして,更新前と後とでは,同じデバイスでありながら,無線接続でのデバイス認識名が異なる.そのため,更新後に無線接続でデバイスを認識させるには,更新前の状態で認識させたデバイス(Xbox Elite Wireless Controller)を削除しておく必要がある.削除していないと,更新後の無線接続でのデバイス認識ができない.
 

表1 ファームウェアと接続方法ごとのデバイス認識名と背面ボタン入力の可否
ファームウェア 接続方法 デバイス認識名 背面ボタン入力
更新前 有線 Xbox Oneコントローラ
(シフトキー時のキーボードのキー未対応)
更新前 無線 Xbox Elite Wireless Controller
(キーボードのキーは未対応)
更新後 有線 Xbox Oneコントローラ
更新後 無線 Xbox Wireless Controller 不可