「俺は、手段のためなら目的を選ばない」
二〇〇八年六月。連続自殺と連続殺人が相次いだ。県内で多発する自殺、それはあらゆる観点――自殺者の年齢、性別、職業、現住所、自殺の方法――において不自然なまでに自然に、偏りがみられなかった。そこから導き出される、人々を死においやる扇動者の存在――連続自殺犯。
オフィス《共同体》のオーナーである義は、その連続自殺犯は《未来予測》を上回る《未来拘束》の彼願者だと言う。そして《彼》―― 一対谷双葉は、人々を死においやるスペシャリスト、殺人者・鹿数数馬とともに連続自殺犯を追う。